お知らせ

『乾燥による痒み』は不正解です。

『寒さが日に日にますね!』そう感じる季節です。こんな時本来、脳は体幹の皮膚表面温度を上げるように自律神経系を作動し調節します。つまり、夏の服装にしていれば四肢末端の皮膚血流を下げて体幹の皮膚血流を上げるので体はポカポカ、四肢末端は冷たくなります。冷え性ではありません。これが本来の体の適正状態です。しかし、『腕が冷える』・『手が冷たい』・『脚が冷える』と言って日中20℃前後も気温があるにも関わらず発熱素材の極厚なインナーを着用したり重ね着にダウンジャケットと冬支度を急いでしまいますと、四肢末端がポカポカになるだけでなく、日中ずっと顕著な分泌増加が生じます。汗と皮脂が混ざり濃縮すれば毛穴の内部にダメージが生じ『痒み』を出しながら炎症が起こり、『急性期の毛包・付属器炎』が生し、お肌はツブツブ・ザラザラ肌となりあちこち痒くていられなくなります。夏場は発汗量が多く一見乾燥肌が分からないのですが、秋冬春先の特色として気候が乾燥します。厚着重ね着等で上記の皮疹を作ってしまうと、皮疹発現部位のバリアは当然壊れていますので水分保持が出来ずカサカサしてきます。痛んだ組織からはタンパク質や脂質を壊す酵素がでてきますので、最初は痒みとツブツブザラザラだけなのですが、周辺の健康なはずのバリアにも障害がおよび全体的にカサカサと乾燥してきます。つまり『乾燥肌が痒い!』と感じる原因は乾燥ではなく、『分泌増加(簡単に申しますと汗をかくこと)に伴う毛穴の炎症を起こさせてしまったから』というのが正解です。ですから、『乾燥による痒みで保湿!』では何も改善されないということになります。参考になるかどうかは分かりませんが、私は10℃以上風速5mまでは半袖で通しています。つまり、屋内では一年中半袖で過ごします。この条件であれば、時々運動したとしても、こめかみが少しあれる程度、もしくは下が長ズボンのためやや下腿(膝下)に痒みが生じるくらいで過ごせます。お肌の弱い方は無理は申しませんがチャレンジしてみて下さい。お肌が荒れてしまったというのは、湿疹を発症させてしまった状態に等しいので、当然栴檀海斗だけでは治らない場合があります。ご心配の方はお気軽にご来院下さいませ。

にっしん皮フ科・形成外科

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