先ず、①毛穴に皮脂が詰まるのは結果であって原因ではありません。②~④等については完全に的外れで思い込みでしかありません。単に皮脂や汗の分泌が増す条件を整理すればその中に含まれるといいますか、それだけで②~④を説明する必要がなくなります。ニキビとは毛穴の慢性炎症、つまり、炎症が繰り返されたことによる構造変化というわけです。皮脂は毛穴の中と元から繋がっている皮脂腺から短い皮脂腺開口部を経て毛穴の毛漏斗に立毛筋の作用で皮脂腺が絞られて排出されると考えられます。元々毛穴は皮脂を排出する器官なのですから皮脂を詰めて炎症が起こるはずはありません。皮脂だけでは炎症を起こす成分として成立しません。この理由付けに皮脂が空気と触れて酸化し刺激性を帯びるという記載もありますが、この説明はちょっと変です。汗腺分泌液、つまり汗のことを想定していない説明となっているためです。毛穴から皮脂腺開口部、そして皮脂腺までが交通しているのですから、当然分泌された汗は毛穴に流入し分泌された皮脂と混ざります。汗は塩分等の電解質(ミネラル)や尿酸等を含む水です。皮脂は脂(あぶら)ですから水と油で乳化が起こり必ず毛穴の内部は乳液状の刺激物が形成されているためで、酸化した皮脂だけが貯留することはあり得ません。